
私が医学部2年生の時、父が脳卒中で倒れて約10年間寝たきりのまま昭和47年に逝きました。
その間わたしは、父の「体の不自由さ、悔しさや、いらだち、もどかしい」気持ちと母の「家計のやりくりと父を介護する苦労」を見るだけでした。当時日本は施設入所も数年待ち、在宅サービスも無いに等しい状態でした。私は学生の身分であり、卒業しても最初は無給医局員時代があり、父母に対して充分な支援はできませんでした。昭和49年に開業し、地域の人たちとの関わりの中で「医療を提供することと介護の必要性」を強く感じ特別養護老人ホームの設立を決断しました。
設立時の理念は、地域の人たちから「年とってからの、俺たちの別荘たい」と言われるような施設を創りたいという決意でスタートしています。その意思は継続しています。
昭和53年に天寿荘をオープンしていますが当時ショートステイ・デイサービス等の在宅サービスは制度化されていませんでした。地域のニーズを感じとり細々ではありましたがショートステイやデイサービスの制度化以前から実行しました。
平成15年よりISOを取得し、サービスの質向上、平準化に努めています。
利用者負担が困難な人に対して、地方自治体と協力・または法人単独で利用者の自己負担の減免を実行しています。
「天寿荘みどり一本バザー」は昭和57年より毎年創立記念祭に合わせて行い、バザーの益金は全額UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じ、窮地にある方々の救済に使われます。平成22年までの送金累計は18,205,483円となっています。
日本とインドネシアとの間で経済連携協定が結ばれ、介護福祉士候補生の受け入れができるようになりました。優秀な人材を求め、これもサービスの向上につながっていくと確信しています。
平成16年5月から1年間かけて、佐賀大学医学部社会医学講座予防医学分野、同地域国際保健看護学講座、佐賀大学文化教育学部スポーツ科学講座との共同研究を行いました。その結果、筋力トレーニングが高齢者の介護予防に効果のあることが立証され、天寿会ではデイサービスに筋力トレーニングを取り入れています。